秋の芸術鑑賞会

さぶちゃんの絵画評論

さぶちゃん

 こんにちは.亀吾郎法律事務所の秘書、三郎と言います.さぶちゃん、と呼ばれています.いつも吾郎ちゃん並びに弊事務所の記事をご贔屓くださりありがとうございます!今回は私が初めての投稿として、事務所に飾っている絵画について紹介しようと思います.

 まずはこちらの絵をご覧ください.下の絵はオーギュスト・ルノワール(Paul-Auguste Renoir)の作品です.19世紀のフランスの印象派画家です.邦題は「雨傘」っていうのかな.吾郎ちゃんと以前、休暇でロンドンのナショナル・ギャラリーを訪れた時に、作品を気に入ってポスターを買ったんです.お土産に欲しい作品がいっぱいあって、一つだけ選ぶのに苦労しました.

Les Parapluies, Paul-Auguste Renoir, 1880-1886, Oil, Canvas, National Gallery, London

 皆さんはご覧になってどのような印象を持ったかはわかりませんが、我々は良いなと思って買いました.芸術論や美術史は詳しくないので薀蓄は語れないけれど、良いと思った所を紹介します.

 この絵は全体的に群青色です.良い色ですよね.みんなが傘をさしているから雨が降っているのかなと考えるのが妥当かと思います.薄暗い雰囲気は空模様や人の着ている服の色調から伺われるのかもしれません.ですがそれを打ち消すように、人々の表情が素敵で、我々はそこに惹かれました.特に、向かって左の女性.雨傘の題名にもかかわらず独りだけ傘をさしていません.そもそも持っていません.空のバスケットを持ち、スカートを少しだけまくりあげる姿は、これからどこかへ小走りしようとしているのかな、笑ってはいないが、穏やかな表情からは何か良いことがあるのかな、そんな予感を感じました.後ろにいる男性はもしかすれば女性が傘を持っていないのを察して傘に入れてあげようとしているのかもしれません.それは親切心で?或いは下心で?想像力を掻き立てます.ですが女性は後ろに気づいている様子がなさそうです.女性は自分のことでいっぱいなのか、別の相手を思い浮かべているのか.ただ彼女の目線はこちらを見ているようにも思います.

 向かって右側は家族連れでしょうか.母親と思われる女性が微笑んで、少女を見つめています.少女もにこにことこちらを見ているようです.少女が持っているのは輪回し「hoop & stick」で、遊び道具です.どこかで買ってもらったのかしら.その少女の姉であろう右端の女性は帽子をかぶっているので表情が見えません.もし彼女らが家族であればきっと裕福な家庭なのでしょう.衣服の装飾が豊かで左の女性の質素な服装と対照的です.かといって左の女性は健康的な印象を受けます.貧相ではありません.

 雨傘をささない若い女性と母親と一緒のあどけない少女.どちらもこちらを見ているようですが、我々の方には何があるのでしょう?

 ある一コマを切り取った、まるで写真のようですが、写真よりも画面からにじみ出る情報の余韻は多いように思いますし、それだけ我々が感じる何かは多彩に見えるのでしょう.群青ですが.

 我々はこの絵画のミステリー性に魅了されたと言っていいと思います.ルノワールの絵画の中ではこの絵はすごく有名ではないと思いますが、とても気に入っています.皆さんもロンドンを訪れる機会があれば、ぜひ美術館へ!ほとんど無料ですから!英国の芸術における度量の大きさたるや……大抵空いてるしなぁ.日本の都会の美術館はごったがえしてるからね…… 吾郎ちゃんはテート・ブリテンが好きだけど、私はナショナル・ギャラリーが好きです.掃除夫はテート・モダンも良いよって言ってたっけ.近くにバラ・マーケット(Borough Market)があるから、ご飯食べたりして……眺めてるだけでも楽しいです. 英国のご飯、酷評されていますけれど、そういうこと言う人は残念ですね.いつか英国の旅行の話も特集したいです.

これが事務所に飾っているポスターです.賃貸物件だから壁に掛けられず、残念.

 次はこちらの一枚.

無題、S. O. 製作年不詳、油彩、キャンバス、亀吾郎法律事務所

 こちらは日本のとある現代洋画家が描いたものです.これまで数々の賞を受賞したという立派な現役の画家さんです.我々の数少ない知人の中で、縁あって譲っていただいたものになります.お会いしたのは数回になりますが、大変元気な方です.海外を飛び回って芸術家仲間と絵を描いていたんですって.粋過ぎ!アトリエも拝見しましたが、高校の部室みたいなカオスがなんだかなつかしくて心地よかったです.

 写真を部分的にぼかしていますが、プライバシーのためです.下に生えているのは豆苗ですね.切っても伸びてくるのが豆苗の可愛らしいところです.

 さて、この絵は秋の那須高原だそうです.ということは奥にそびえるのは那須連山なのでしょうか.にしてもこの絵を描いた時はさぞかし良い天気だったのでしょう.快晴の空にうねるような雲.秋の雲はこんな感じですよね.風が吹いていて、雲が少しずつ動いていて、静的な絵ではあるが、動的な要素がしっかりあります.涼しい空気が肌をなでる感じが伝わってくるようです.目の前の草木は紅葉で鮮やかに色づいていますが奥の景色も紅葉が始まっていることがわかります.きれいな色遣いだと思いませんか.たくさん絵を描いてきた人だからできる色遣いなのかなと思います.木の葉の描写は陰影と重ね塗りを用いて立体的に表現されています.かといって写実的過ぎず表現の陳腐化が避けられていると思います.私と吾郎ちゃんは、かつて北海道の旭岳に行ったことを思い出しました.そのときも鮮やかな紅葉が見事で、ちょうど例の絵のような美しさでした.クリックすると拡大されるのでぜひご覧になってくださいね.

 似ていませんか?空気感、地平.色づく草木.写真は吾郎ちゃんが撮ったものです.なかなかよく撮れていると身内ながら思います.とはいっても絵の生み出す空気感と全然違いますね.北海道の話もいつかしましょうか.旭岳には二回登頂しましたよ!

 実は私、絵の左側にある断崖の部分、ちらっと描いてありますが、画家の技巧が垣間見えて好きなんです.勿論他の箇所は素敵なのですが、あえて全体を描かなかったところは作者の謙虚さがあるのかな、とか、ついつい考えてしまいます.岩肌を描くのは難しいと思うんです.影になっていると尚更.それをさり気なく描いている.すごいなぁと思ってしまいます.

 いかがだったでしょうか.絵について語れることは少ないですが、絵にまつわる思い出はたくさんあります.絵のいいところはどれも物語性を持っていることでしょうか.絵だけではないですね.どんな創造物、作品もみな物語を持っていて、どれも雄弁だけれど、静かに語る、そんな感じがします.亀吾郎法律事務所にはまだ他にも作品があるので、機会があれば紹介しますね.イタリアの絵があるんです.

 吾郎ちゃんはこの前食べたサムギョプサルにあまりにも興奮しすぎて記事がまとまらなくなっちゃったと反省していました.今度から気をつけると言っています.今後とも暖かく見守ってご愛顧いただければと思います.

さぶちゃん

ここまで読んでくださってありがとうございます.

 

投稿者: 三郎

亀吾郎法律事務所の秘書をしております.I am a secretary of Kamegoro Law Firm.

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